カーボンに窒素をドープし、ピリジン型窒素サイトをうまく形成させれば、白金触媒と類似な酸化・還元機能が現われ、 白金代替触媒、あるいは白金軽減触媒としての用途が期待されます。
当社は、電流密度でPtに匹敵できないが、それなりの酸化・還元触媒能力を有する窒素ドープCNTを合成することに成功し、 酸化・還元触媒効果を確認しました。
通常のCNTは、ストロー状の中空構造を有しますが、窒素ドープされたCNTは、外形はナノチューブに見えても、 内部はストレートな中空構造ではなく、数珠つなぎのような四角の部屋が縦一列に並んだような構造を取っています。 各部屋の「角」となる部分が多く現われ、その「角」に多くの窒素が占領していると思われます。
東京工業大学の脇研究室のご協力を得て、当社の窒素ドープCNTの酸化・還元効果を電気化学法で測定したところ、以下の結果が得られました。