次世代リチウムイオン電池の負極材の本命はシリコンと目され、世界的に研究開発が繰り広げられています。 シリコン負極材は、現状の黒鉛に比べて最大10倍の容量密度を有すると言われていますが、その代わりに膨張収縮率も3倍超と大きく、 サイクル特性を阻害する最大の問題点となっています。
シリコンの収縮膨張を抑える(吸収する)一つの対策として、シリコン粒子が殻のカーボンシェルに包まれるような構造が有効だとの研究結果が報告されています。
当社は、独自の技術で、ハチの巣のようなポーラス黒鉛を作製し、 そのハチの巣の一部の穴にシリコン粒子を充填した構造のハイブリッド材料を開発しました。
シリコン粒子が個々の巣の穴の中で膨張収縮を繰り返すことで、電極全体の塗布膜に影響することが少なく、 サイクル特性の向上が期待できます。
現在のところ、量産段階ではありませんが、試験評価や研究開発用途に、有償での試料提供を行っております。
皆様と連携して実用化できれば幸いです。