カーボンマイクロコイル

◎ CMC ◎

 カーボンマイクロコイル [CMC] は、炭素でできたスプリングのようなコイル状の炭素物質です。 コイル直径が数ミクロンのため、マイクロコイルと称されます。 コイル径が平均的にミクロン以下のものはナノコイルとも呼ばれますが、呼称は統一されておりません。 なお、当社では、ナノコイルもマイクロコイルと称しています。

 CMCは、一本一本の導電性や機械的強さはCNTに及びませんが、バルク材料としての導電性はCNTより高い。 また、CMC固有の特徴であるスプリング形状によって、伸縮に伴う抵抗率の変化があり、圧力センサー材料として利用可能です。 あわせて、その形状から、特に高周波帯域での電磁波吸収特性が優れており、 電磁波遮蔽材や高周波加熱用坩堝などへの応用が考えられています。     

 なお、超高温(2800℃)焼成したCMCは、アモルファスカーボンが全部グラファイト化し、グラファイトと同等の高い導電性を有し、黒鉛結晶構造なので、リチウムイオン電池の 負極材として利用できる。ご希望に応じて、高温焼成品を作製します。

 その他の特徴として、光学顕微鏡に示されたように、コイルピッチがちょうど可視光の波長帯に当たるため、光の回折効果が現われ、 顕微鏡下ではところどころがカラフルに見える。 CMCは一種の回折格子としての機能を有し、ミクロな世界において、真っ黒の中で、きれいな虹色を作らせることが可能。

 

コイル径: 1~5µm
線径: 100nm~500nm
長さ: 10~50µm
炭素純度: >99%
As-Grown CMCのSEM像

As-Grown CMCのSEM像
 

As-Grown CMCのSEM像

As-Grown CMCのSEM像:
 

CMCの光学顕微鏡像

CMCの光学顕微鏡像
 

CMCの光学顕微鏡像

CMCの光学顕微鏡像